2016年01月09日

後味は良くないが一見の価値のある作品「海と毒薬」

今回は、1980年代の映画において、リアルな描写で衝撃を与えた、86年公開の『海と毒薬』を紹介する。同作は、戦時中に米軍捕虜を生体解剖した「九州大学生体解剖事件」を元にした遠藤周作著の同名小説が原作だ。

 この作品で、重要な点は、演出関係でいうと、手術シーンの描写。ストーリーの方面でいうと、実話を元にした作品なので、いかに医師たちが米軍捕虜の生体解剖に向かっていったのかという部分の説明となっている。

 手術シーンに関しては、当時からそのリアルさで評価されていたが、現在においても、かなり強烈なシーンに仕上がっている。撮影する臓器は、豚などを使用し、さらに血液にいたっては血のりでは水での流れ方が違うということで、スタッフから採血した血液を使っていたらしい。本作はモノクロ映画となっているが、このモノクロ演出のおかげで、直接臓器を映すシーンでも、ただグロテスクになることなく、不気味さを醸し出している。


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